言葉のおもちゃ箱

心を通過した言葉を綴っています

【詩】わたしの頭の中

今日

手を繋いで歩いたね

てのひらのあったかさと

風のつめたさが心地よかった

金木犀のにおいがしていたね

夕陽がたっぷりとわたしたちを包んで

くっついた長い影が遠くまでのびて

わたしこのままこの先も

ずうっとあなた一緒なのかなぁって思ってたら

これからもずうっと一緒にいようねって

微笑んでわたしを見た

きみのこと

 

乱暴に抱き締めて

さらっていっちゃいたかったな

きつく手を引いて

あなたがプリンセス

わたしが怪盗

飛ぶように町を駆け抜けていくの

きっと誰かが追いかけてくる

それはきみやわたしの大切な人かもしれない

でもそれでもわたしたちは足を止めないの

ずっとずっと遠くまでいくの

からだが羽のように軽くて息も乱れない

走りながら時々キスをして

足元ではじける星々を蹴って進んでいく

船になった月にも乗ってさらにさらに遠くまで

 

いきつくところまでいったら

そこで小さなおうちを借りて暮らそうね

ドレスもマントも脱いで堅実に

明日の幸せだけを願って生きよう

金木犀の木も植えよう

甘い香りがお気に入りだから

 

改札で手を振るきみを見つめながら

わたしお話の続きを考えてます

 

明日話すね